以前の記事「卵子は年々減っていきます」で、体温をあげることを少し書きましたが、
【なぜ妊娠と体温が関係するのか】疑問を思う方もいらっしゃると思うので、今日はそのことについて。
もともと卵巣には、子宮やほかの臓器と比べて大きな血管が走っておらず、
他の臓器と比べ、血をどんどん送り込むようにはできていないので、
血の巡りはやや少ないのです。
さらに、卵巣のすぐ脇には、足から流れる大きな静脈(外腸骨静脈)が流れているため、
冷えた血液がここを流れていれば、卵巣はよりいっそう冷えて、血の循環が悪くなってしまいます。
体温は血の流れと密接に関係しているので、血の巡りが悪いと身体は冷えてしまいます。
なので、血の循環を良くする事が、体温を上げる事にもつながります。
また血液は、身体のすみずみまで色々な栄養を運んでくれます。
骨盤内の臓器の血流が良ければ、栄養もホルモンの流れも良くなるので、
卵巣の加齢を進みにくくするひとつの要因となります。
なので、カラダの冷えをとり、温かい身体作りをするのはとても大切な事。
もちろん妊娠を望んでいない方でも、体温を上げるのは重要です。
体温が一度上がると免疫機能は7倍も上がるといわれるほど。
低体温の方は、今すぐ身体を冷やさない努力を、小さい事でも良いので始めましょう。
また、妊娠する周期に卵子がよく育つのか、
着床したあとに胎児がよく育つのかどうかにも血流は関係しています。
血流がしっかり流れていると、卵にとっては、子宮内膜は暖かくふかふかなベットになってくれます。
反対に血の流れが悪いと、子宮内膜は冷たく硬いまま。
大人でも、冷え冷えのお部屋で、ご飯や飲み物も貧相で、薄くて硬い布団で眠るより、
温かい空間で、食べ物も飲み物も好きなときに沢山ある状態で、
ふかふかでゆったりしたベットで眠る方が長居したいと思いますよね。
血流障害があると、妊娠の維持に必要な黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌も悪くなって、
それが原因で流産することもあります。
妊娠していたのに、実は気がつかずに流れてしまうことも少なくありません。
血液循環は妊娠にも健康にも大切なもの。